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あまりに原稿が売れない作家の郎屋無鉄砲が、唯一のとりえの腕っ節で、万引きハンターとして最底辺のストリート生活を送る。愛と暴力のイエロー・トラッシュ日記。ニックネームはジュジュです。


by junpin-juck
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宇多田ヒカル HEART STATION その3。

 虚構の物語として語られる宇多田節を、今あらためてアルバムで聞いてみて、いくつか思うことを書く。
「heart station」
 タイトル曲。個人的にはあまり印象ない。聞いていくうちに染みてくるタイプかもしれない。
 モチーフは、別れた大切な人、ということだそうだが、それが旦那なのか恋人なのか友達なのかライズのジェシーなのかはわからない。

「Beautiful world」
 やっぱり、これが一番印象強いかな。私の終生の渇望みたいな物が、ここに集約されてしまっているように感じるから、客観的な感想は持てない。
 もしも願い一つだけ叶うなら 君のそばで眠らせて。

「Flavor of life」
 これは、どういうつもりで作った曲なのかな? タイアップの印象に流されちゃうな。
 ただ、先日見たテレビ番組での宇多田先生のインタビューで、好きな香りは「頭皮」と答えていたことからさっするに、「忘れかけていた人の香り」って、頭皮だろ?

「Stay gold」
 アジエンス。あらためて聞いた感想。
 ウソじゃん! やっぱウソじゃん!
 ちなみに前述したテレビ番組でも、「恋愛は、気まずくなる前にトンズラするので別れ話とかはしない」と発言していた。
 やっぱウソじゃん! モンスターじゃん!
 そういうのも含めて聞くと、ここで繰り返されている「大好きだから ずっと なんにも心配いらないわ」と言うのは、騙しの手口のなだめのセリフと取れて、内容の深みが増す。
 ちなみに、このStay goldに関するインタビューで、彼女は、「低音のピアノの部分が、自分の怒りや憎悪や恐怖をよく表しているようだ」と発言していた。
 そう、宇多田先生の語る自己はいつも、その、邪悪、破壊、怒り、憎悪の相である。
 それがとても面白いと思う。
 この曲、最後のパートの歌詞は「うまくいかなくったって まぁいいんじゃない」。
 完全に男を騙して手なずけようとしている。
 相考えると、タイトルもどこか、イミテーション・ゴールドを思わせる気がする。

 病んだメシアの次の展開に、引き続き期待したい。
by junpin-juck | 2008-03-18 15:14 | 音楽